2018年12月12日水曜日

ESEAP Conference 2018

ESEAP 2018 Report

ケチャを真似る参加者たち
2018年5月5日、6日にバリで開かれました第1回の Wikimedia ESEAP Conferenceに参加する機会に恵まれましたのでご報告します。ESEAP とは East and South East Asia, Pacific の略で、この地域のウィキメディアンの意見を交換するためにこのほど初めて開かれました。

カンファレンスで学んだこと

運動を次のレベルのステージに持っていくには、ストラテジーを自分たちで決めていくのが重要ということを再認識しました。
ストラテジーは通常、日本語では「戦略」と訳されることが多いですが、この「戦略」という語では若干、本来の Strategy の意味するところとのズレを個人的には感じています。営利企業でも非営利法人でもそうですが、日々行っているようなルーチンワーク(たとえばウィキペディアで言えば、記事の草取りをする、編集を行う、あるいはある一つの記事を作成する、など) を超えて、「そもそも達成したい大目標をどこにセットし、それを例えば5年後に実現するためには、どのような中目標をセットして、働きかけていけばよいか」というのは、なかなか難しいものです。もちろんこれは日々の記事編集が重要ではないということではありません。一方でそれとは別レイヤーで、人を動かして大きな目標を実現するためには、中長期的な目標が必要であることは、なかなか認識されません。(日本では多くの営利企業が3年の「中期経営計画」を立てていて、これと比較できるかと思います。)

こんな発表を行いました

Wikipedia Town についての発表を行いました。スライドはこちら。commons:File:WikipediaTownIntroduction April2018.pdf
日本のWikipedia Townがどのように拡大してきたか、またどのように企画・実施されているかの紹介を行いました。現状の課題についても触れています。

発表に対するQ&A

Q:リタイヤした人も来る? 
A: 来る。65とか70とか。
Q: 政府とのコラボレーションはしてる?
A: 特にしてない。(訂正: 地方自治体とはしている)

将来、ウィキメディア運動でやってみたいこと

これは現時点での思いつきですが、Wikipedia:画像提供依頼は各言語版で個別に存在していて、いわばサイロ化しています。しかし「他の国の画像がほしい」という要求もあり、その要求は他の国に住んでいるユーザーには十分シェアされているとはいえません。Wikipedia:ウィキペディア・アジア月間のように、画像提供依頼を共有し、それを解消する編集イベントがあっても良いのかもしれません。 

その他カンファレンスについてのコメント

カンファレンスは、meta:Wikimedia Indonesia の強いイニシアティブで実現しました。カンファレンスをやろうという機運はここ数年、WikimaniaやWikimedia Conferenceで高まってきていたのですが(私はWMCONには参加していないので又聞きです)、ようやく機が熟し、またウィキメディア財団からの援助も得ることができて、実施に至りました。日本語版/日本のコミュニティからは、他の国のウィキメディアンとの交流に対してあまり関心が高いように見受けられないのはやや残念ではあります。
ソーシャルで鑑賞したケチャ

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